稲盛和夫氏の「おかあさん」と呼ぶ

赤ちゃんを望んでいるあなたへ

稲盛和夫さんと10歳上の瀬戸内寂聴さんの対談の本「利他」は実に面白かったです。

将来おかあさんになられるかたに、「母の存在」について参考になれたらうれしいです。

 

瀬戸内寂聴さんが、現役の出家者として「青空説法」をされていますが、
稲盛さんが実に楽しく質問されていて、そして年下の弟のように、
やり込められてしまう、微笑ましい場面さえ出てくるのです。

後半では、JALを2年間で再生された具体的な話が出てきます。

そのどれも、すべて私のようなものでも、実行できるように話されていました。

「利他」ということを頭でわかるのではなくて、具体的に例をあげていらしたのです。

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航空業界では、JALはアメリカン航空と提携していました。
ところが国交省がデルタ航空と組むように示唆があり、流れ的にもその方が利益がでていくというようにある程度、決まっていたそうです。
もし、デルタと組むことになったら、アメリカンは孤立無援になって太平洋路線は非常に弱くなってしまうことがわかっていました。

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航空業界のことはまったくわからない稲盛さんは、

「人間としてどうなのか?」

という観点で役員に議論して欲しいと頼んだそうです。

結局、アメリカンとそのまま提携することになったそうですが、後日談。

アメリカンは

「今までは、つぶれてしまったJALを我々が助けてあげなくてはという気持ちでやってきたけれど、あなた(稲盛さん)の考え方に接して、我々も考え方を改めた」

そうです。

「JALに教わりたい」と言われるようになったそうです。

人間としてどうなのか・・・の観点は、こんなにも人を会社を動かすものなのですね。

最後に稲盛さんご自身が赤裸々に胸のうちをはなされていたのです。
きっと、寂聴さんにおねえさんとして甘えていかれたのかなぁ・・・。

寂聴さん

「そんなにストレスを抱えていたら、いつ心が休まるのですか?」

稲盛さん

「実は、寝ようとして、まだ眠りにつく前に、ふと「お母さん」という言葉が口をついてでてくることがあるんです。
私はもう八十前で、こんな歳になって母親のことを呼ぶなんて恥ずかしいことだと思うのですが、自分でも意識しないうちに、つい「お母さん」と言っているんですよ」

というやりとりが書かれていました。

寂聴さんは、稲盛さんを守ってくれているのは、神様仏様だけではなくて、お母さんがついてくれているんですね・・・と結ばれていました。

稲盛さんのお母様は、町工場の妻としてそれはそれは忙しくされていて、7人のお子さんを育てられました。

私などは、たった一人の子供の食事を作るのさえ、「ありがとうがないなぁ」と口に出したりしてます。 恥ずかしくなりました。

そして、稲盛さんの名経営者と呼ばれるかたでも、おかあさんの存在に感謝されていることを力にして行きたいと思いました。