五嶋龍さんがスモールビジネスをする理由(5)

副業の応援メッセージ

ヴァイオリニストの五嶋龍さんは、現在はテレビ「オーケストラがやってきた」の司会もされています。 彼はハーバード大学に在学中に、スモールビジネスを始めます。

そのことと日本の同世代27歳を比較しながら、話が進みます。

今回は、最終第5弾

肌で感じる日本の違和感

佐藤尊徳 

鎖国をしているわけじゃないからね。

欧米のやり方がスタンダードになってきている社会で生きていくには、日本も何らかの変化が急務だ。

龍君は海外で生きているから、肌で感じるんだろうね。

五嶋龍 

今、対ドルでは円安方向に振れていますが、本当にこれでいいのかな?と感じます。

僕はアメリカに住んでいるので、ドル高は有難いけど、日本の一部の輸出企業以外は大変だろうと感じます。

為替が安くなるというのは国力が弱い、ということでもありますから。

これでは中小企業は海外に出ていけませんよね。

佐藤尊徳 

企業の話で思い出した。

龍君はガーナで事業を起してなかったっけ? 

なんでガーナ? 

なんでヴァイオリニストが?

五嶋龍 

ハーバードには、さまざまな国の人が留学に来ます。

その中の1人がガーナ人で、彼と2人で飲んでいたときに「ガーナを発展途上国から先進国にして、アフリカをまとめ上げて中国やアメリカと競争できる大陸にする」という夢を語り出しました。

情熱的なその言葉に感動して、かかわりたいと思ったんです。

最初は小さなファンドから始まりました。

隣国から牛を輸入して、ガーナで売るというだけのものだったんですけど、あまりにもうまくいってしまって(笑)。

 

ちゃんとやらないといけないと思い、ガーナのニーズを調査して事業を広げようと真剣になりました。

ただ儲ければいいというのではなく、プラス、社会に貢献しながら役に立つ、ということをモットーにしています。

 

それは、ガーナ人の彼にとっては、社会に貢献することと自分の成功がイコールだからです。

 

ガーナ、ナイジェリア、ケニアにも投資しています。片手間で始めたのですが、今では結構のめり込んでいまして(笑)。

ヴァイオリニストをしているだけでは、そのような社会のニーズをくむことはできませんでした。

 

大学生の頃は、「もっとうまくなって、もっと大きなホールをいっぱいにしたい」としか思っていなくて、感動を与えたいとは思っていましたけど、ヴァイオリニストとしてどのように社会に役に立てるのだろうか、とは考えたこともありませんでした。

 

だから、事業にかかわれて非常に良かったと思っています。

 

佐藤尊徳 

 

以前から思っていたけど、龍君はヴァイオリンだけでは飽き足らないんだよね(笑)。

五嶋龍 

 

事業にかかわって学んだことは、物事を成し遂げることに、国境も種別もあまり関係ないんだいうこと。

ヴァイオリンも事業も、人とのかかわりは同じです。

ガーナでチャリティコンサートを開くのですが、ここでヴァイオリンという特技が生きて、(事業に必要な)人を呼んでコミュニケーションも取ることができる。

そうやって、特技をそれぞれが生かして社会の役に立てればいけばいいと思っています。

 

以上、下記から転載させていただきました。

ヴァイオリニスト・五嶋龍 事業家としての顔

電子雑誌「政経電論」第10号掲載 2015年5月